私の革靴① シェットランドフォックス・ケンジントンⅡ
革靴の魅力に取りつかれて、しばらくになります。手入れをすればそれに確実に応えてくれる革製品、特に革靴には魅力があります。
今日紹介する靴は、シェットランドフォックスの「ケンジントンⅡ」という靴。
この靴は私が所有する革靴の中で一番高いものです。
▶シェットランドフォックスとは
リーガルコーポレーションが展開する、高級ブランドです。リーガルコーポレーションといえば、何といっても「リーガル」ブランドが有名ですが、このシェットランドフォックスというブランドはイギリス風をコンセプトにしており、靴のシリーズごとにイギリスの町の名前が付けられています。
そんな風なので、靴のデザインはイギリス風のシュッとした細身のデザインが多いです。写真の靴のサイズは７．５・EEですが、履いた感じはもっと細い感じがします。リーガルシューズの店員さんに聞いた話では、リーガルの靴と比べてシェットランドフォックスの靴は同じワイズでも、細くつくられているそうです。
▶ケンジントンⅡはどんな靴？
ケンジントンⅡの値段は７万円弱と、海外製の靴と比べれば安いですが、国産では高級の部類に入り、シェットランドフォックスのフラッグシップに位置付けられております。使用されている革は公開されていませんが、海外製のカーフが使用されています。実はケンジントンⅡの前にケンジントン（現在は廃盤）という靴が販売されており、それにはイタリア・イルチア社のカーフが使われていたようですが、現在イルチア社は倒産しているようです。ケンジントンⅡの革は、結構ムラ感があり、自然な雑味があります。これがこの靴の魅力であり、茶系の色を選んだほうがこの風合いが強調されます。
▶ケンジントンⅡのラインナップは？
ストレートチップ、ウィングチップ、Uチップ、ダブルモンクがラインナップされており、色は、それぞれブラック、ブラウン、ダークブラウンの３種類。写真の靴は、ストレートチップ・ダークブラウンです。
▶製法は
ケンジントンⅡはグッドイヤーウェルト＆マッケイのハイブリッド製法となっており、かなり独特のつくりです。つま先から半分くらいがグッドイヤーウェルトで、後半部分がマッケイでつくられています。メーカー曰く、土踏まず部分がマッケイなので返りがいいとのことですが、どうでしょう。私は素直にすべてグッドイヤーで作ったほうがよかったのではと思ってしまいますが、でもマッケイ部分はコパの飛び出しがないのでスマートではあります。
▶ソールは？
ソールは、半カラス仕上げとなっており、とてもドレッシーな雰囲気です。カラスの部分は甲革茶系のものはブラックではなく、ダークブラウンになっており、細かなこだわりが見えます。
ちなみに、私はつま先部分の削れが激しかったので、ゴムを張りました。
▶履いた感じは？
この靴のサイズは「７.５(２５.５cm)」です。
私の足のサイズは右足が２５EE+、左足が２４．５EE-ですが、両足ともワイズがキツキツな感じです。特に右足は小指の付け根にあたって、長時間履いていると痛くなります。ちょうど買ってから半年くらいたち、週一くらいの頻度で履いていますが、まだ右足はいたくなります。しかし、徐々にフィットしてきて、いずれは完ぺきなはきごごちになると思っています。
この靴は、全体的に甲革もソールも固く、カチカチした感じです。ですので、履きならし期間はかなり長期間に及ぶのではないかと思います。
▶専用のシューツリー
ケンジントンⅡには専用のシューツリーが用意されています。1万円弱しますが、これは買ったほうがいいです。というのも、この靴は日本人の足型を研究したとのことで、中心線がズレた形となっています。この靴の形を維持するにはこのシューツリーが必要だと思います。
▶どこで買えるの
シェットランドフォックスの専門店は、日比谷に１店舗しかありませんが、是非そこまで足を運んでほしいと思います。なぜならば、そこに行けばほとんど全種類、全色のラインナップを見ることができます。シェットランドフォックスは高価な買い物になりますので、是非手にとって革の質感とかを実感してから買ったほうが絶対いいと思います。どうしてもいけない場合は、リーガルシューズで取り扱いがありますが、残念ながら展示がない店舗も多くあります。
現在は、日比谷Okurojiに店舗があります。
ただし、修理については、全国のリーガルシューズで受け付けており、シェットランドフォックスの純正の修理を受け付けてくれます。
▶全体として
見た目が美しく、そして風格のある靴です。そして革質に独特の風合いがあり、手入れをしながらそれを楽しみたい靴です。
