アコースティックギターの弦高②
修理に出していたアコギ・マーティンD28が修理完了。
▶︎内容を紹介します。
店員:弦高は6弦2.3mm、1弦18mmに調整しました。少しフレットに当たってビビりやすいことがあるかもしれませんが、弾き語りで使う場合、標準的な弦高です。元はかなり高い(3mm)状態でした。
私:ネックの状態はどうでした?
店主:ネックはほぼフラットでした。
私:とすると、新品時から弦高が高い設定だったのですか。
店主:それもありますが、ナットの溝が深くなっていること、ボディーの若干の膨らみがあることも原因です。これによりブリッジが高くなり、ナット側が低くなるので、弦高は高くなります。
私:それはよくあることですか。
店主:よくありますね。特にマーティンは繊細です。今回の修理はサドルを削るとともに、ナットの溝は修復できないため、トラスロッドを若干緩めました。
私:マーティンは繊細とのことですが、このギター、ブレーシングの接着が外れて修理したことがあります。
店主:マーティンのギターはいい音を出すことを最も重視しています。ブレーシングの接着などにもその点は表れていて、水溶性の接着剤を使う、ガッツリ接着しないなど音に極力悪い影響が出ないようにしています。しかし、日本の気候は夏の多湿、冬の乾燥とギターにとっては過酷すぎます。不具合は出てしまうでしょう。
私:といっても年中エアコンをつけて管理するなど現実的に不可能ですよね。
店主:その通りですね。よく弾いて、状態をチェックするなど、できる範囲で対応すればいいとおもいます。
私:よく分かりました、ありがとうございます。マーティンはアメリカ生まれで、日本の気候はちょっとキツイということですね。特に新品時は注意した方がよさそうですね。